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mochA 『TAG』:シングル・レビュー特別篇

2011年03月08日 21:19

 

≪振り返ったら最後。誰もが震撼する驚愕のチェイス・ステージ≫

2009年末の歌手デビューから1年が経過。一部では早くもカルト的人気を獲得している女性シンガー:mochAが、自身名義としては久々となる配信シングル『TAG』を、先月2日にリリースしました。タイトルにもなっている『TAG』とは、英語で”鬼ごっこ”の意。今回も、そのずば抜けたセンスと、U-Key zoneお手製の最新鋭サウンドを融合させ、誰にも到底真似出来ないであろう”孤高のクレイジーさ”を放つ楽曲に仕上げてきました。彼女の楽曲は、本当にどれもクオリティが高くて毎度のように驚かされているんですが、そもそも、シーンに宣戦布告をするかの如く、こうした意欲作を果敢にぶつけていくそのド根性と気概こそ、私としては高く評価したいんです。もはや、R&Bという枠組みを彼女に易々と宛がうのはナンセンスというもの。オンリー・ワンを貫く彼女渾身の1曲、追記にて徹底解剖です。

~mochAが捧げる2つの”やみ”~

まず、特筆したいのが、彼女が独自の世界観を惜しげもなく落とし込んだ”歌詞”
これまでの作品においても重要なキーを担っている”半ば狂気じみた恋愛観”が、今回も絶えず脈々と鼓動していて、聴く者を圧倒させます。くわえて、今回は前述のとおり「鬼ごっこ」が根本のテーマ。そのユニークな切り口も相まって、彼女が発信するセンテンスは、今回より一層高いオリジナル性を極めることに成功しているのです。

『逃げても無駄よ あたしはてごわい』

歌い出しであるこのフレーズをはじめ、曲中には至る所に鬼気迫るラインが満載。
相手へと仕向ける感情の歪み度合というのも、デビュー作『WARNING』や、彼女の参加したU-Key zone名義の配信作『Advent of UKZ』のリリースを経て、着実に容赦のないものへと”進化”いるんですよね。

具体的な例を挙げていくと、
◆『black■box』(『WARNING』収録) 病み病み度 ☆
『呆れて言葉も出ないよ』と、愛想をつかせた上で、
『信じれないのは その箱がうるさいから!』と抑えていた胸中をさらけ出すパターン。
MOMO "mocha" N.としてメイサ様などにリリックを提供する際も、割とこの範疇の病み具合が多い印象を受けます。まだまだ序の口。初心者向け。

◆『Possession』(『Advent of UKZ』収録) 病み病み度 ☆☆☆☆☆
『気持ちはどこに向ければいい? やり場がなくて困るよ』
『あたしを「有罪」として檻の中 閉じ込めなきゃ何をしでかすかわかんない』
と、気持ちの捌け口が見つからず、理性を失い出した結果・・・

『仲良く分けっこなんてしたくないのよ』
『独り占め出来いくらいなら 壊してしまってもいいですか?』

などと、相手を半ば脅す形で豹変するおぞましいパターン。
この楽曲で、彼女の病み病みスタイルは大方確立されました。

だがしかし、上には上が。

◆『TAG』 病み病み度 ∞
先ほども挙げた、『逃げても無駄よ あたしはてごわい』
この楽曲の場合、もう既に歌い出しの時点から、主人公は「攻める」側に立っている人間だというのがミソ。

『反則ギリギリの手を使ってでも』
パターン2でも紹介した『脅し・威嚇』も活用。

そして、今回の歌詞は、とにかく2コーラス目が素晴らしい。

『逃げ場はもうない ほらほらどうする?』
『息を切らしてるあなたいい気味』 『断末魔のyour表情』・・・

ほら、脳裏に浮かんできませんか?
主人公が、追い詰めた相手を上から目線でせせら笑っている恐ろしい姿が。
この節を以て、曲中の相手のみならず、我らがリスナーまでもが、完全に彼女の手中に収まってしまうのです。下手なホラー映画より怖い。

この楽曲に限らず、彼女の呈する世界観には、フィクションをフィクションと捉えさせてはおかない、生温かい不穏さが渦巻いているように感じます。現時点で唯一のコミカル・チューン『DNA☆』ですら、「宇宙人とのアバンチュールに勤しむ?えっ?」といった出し抜け感。この『TAG』にしても、本当にメタファーばかりで綴られているのに、恋愛の駆け引きと、それに翻弄される人間模様がありありと浮かび上がってくるじゃないですか。その辺りを意識して聴く度に、「やはり、彼女の言葉選びやウィットの富み具合は凄まじく人間離れしたものなんだな・・・」と、つくづく畏怖せずにはいられないのです。

とまあ、ここまで彼女の楽曲の”病的さ”にフォーカスを当てて考察してきたのですが、
先でも少し挙げたように、彼女の書く詞は、「狂気を誘引する根源である”人間臭い側面”が、1曲の内にきちんと描写されている点」に気付いてこそ、初めて真のカタルシスを得られるように思います。

今回の『TAG』においても、一見なりふり構わず意中の相手を追い回しているように見えますが、Bridge部分では、『今は あたしのもの 今は 完全服従』と、目的の物を手にし悦びに耽ると同時に、失うことへの不安も抱いていることを示唆する表現がなされています。こうした心の闇を切り取ったパートが挿されていることで、リスナーは、今回のようなぶっ飛んだ世界観でも劇的に感情移入しやすくなるのです。聴き手の心をも自由自在にコントロールするスパイシーな魅力、もう堪りませんわ。


そして、忘れてはならないのが、そんな将来有望な彼女を支える屋台骨:U-Key zoneの存在。
彼の徹底したプロダクションがあってこそ、彼女は奔放に言葉を発し、ラフな気構えで歌手活動に臨めるのだということは、これまでに二者が”TAG”を組んだ楽曲群を聴けば、自ずと理解出来るかと思います。

今作における彼の辣腕ぶりも実に見事で、取り留めのない不気味さリードさせつつ、彼の音楽である証が強く刻印された立体的なシンセ・ラインが、それはもう痛快に飛び交う代物になっております。さらに今回は、世に遍く正則的なR&Bにも通ずる”オーソドックスな親しみやすさ”も程よく注入されており、いつもより寛容なアプローチに仕上がっている印象です。何なんだ、この絶妙なバランスは。

ボーカルの”いじりっぷり”も絶好調ですね。やっぱり、彼と言ったら嫌味のない的確なボーカル加工。
mochAがミステリアスなアーティストとしてシーンに君臨している大きな所以にもなっている分、今回も気合が入ってます。


こうして、二者の強烈なキャラクターが仲睦まじくブレンドされた結果、こんなにも生々しくて愛おしい、唯一無二のアーバン・ミュージックが完成しました。この楽曲のように、彼女に気が済むまで追いかけられるのも大いに粋だけど、音楽ファンとしてはここは一つ、シーンの今後を背負って立つ彼女の頼もしい背中を、心して追っていこうではありませんか。彼女なら、きっとまだまだかましてくれるはず。

シンガーとしての次の音源作品は、4月に配信される予定のファン待望ともいえるオムニバス盤『Advent of UKZ Vol.2』収録の『パラノイド』。『偏屈』『猜疑的』という意味のある、まさに彼女の作品には打って付けのタイトルなので、今からリリースが待ち遠しくて仕方ありません。皆様、要チェックです!

TAG - Single - mochA


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