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シングルレビュー:安室奈美恵/清水翔太/CHIHIRO

2011年07月30日 20:30

   
◆安室奈美恵 『NAKED/Fight Together/Tempest』
今年四月のコラボレーション・ベスト『Checkmate!』も大ヒットを記録。女帝の貫禄にますます磨きが掛かる安室奈美恵が、約一年ぶりとなるニュー・シングルを発表しました。今回は、『60s70s80s』以来のトリプルA面を採用。大沢伸一とVERBALが手がけたソリッド味溢れるハイレベルなダンス・ナンバー『NAKED』、「ONE PICE」OPテーマとして以前から話題を博していた爽涼アップ『Fight Together』、そしてその『Fight Together』同様、Nao'ymtの勇壮な世界観が羽を広げる久々のバラード作『Tempest』といった、バラエティに富んだ楽曲が顔を揃えています。本作の特徴は、”安室奈美恵=バリバリのダンス・チューン”という世間一般にある方程式を、制作サイドが一丸となって、あえて真っ向から崩しにかかっている点。それぞれに大型タイアップが付属し、少なからずのプレッシャーが掛かる状況を上手く逆手に取り、むしろこの機会でしか体現出来ない”安室イズム”を徹底的に切り取っている印象を受けます。そのため、当初は本作のテイストにいささかの違和を感じずにはいられなかったのですが、そもそも、安室奈美恵はいつだって革新を伴いながら今日まで邁進を続け、どんな形であれ、攻めることを第一に心がけてきたんですよね。この発想を照らし合わせたとき、その”歩み”を包括した本作ほど、魅力的なシングルはないのではないかという一つの結論が浮かび上がったのです。何せ、三人の安室奈美恵が、ひと思いにその瞬間を遊んでいるわけですから。こんなにも好意的な余裕を赤裸に知らしめてくれるアーティスト、後にも先にもなかなか居ませんよNAKED(ね、きっと)。


  
◆清水翔太 『love』
シミショー(清水翔太)のシンショー(新章)は、穏やかなアコースティック・サウンドを纏ったラブ・ソングで幕開け。今年三月に発表されたアルバム『COLORS』に続き、たゆまぬボーカル力と哀愁漂う自作メロディーを存分に発揮した”シンプル・イズ・ベスト”な力作です。夏と言えば、底抜けに明るいパーティー・チューンが無性に聴きたくなる季節ですが、一方で、この楽曲のようにスウィートな空間作りを目指すのも非常に乙だったりしますよね。柔らかなピアノ・ライン流れる『Song for you』や、その名の通り直向きなアプローチが耳を惹くポップ・ミドル『まっすぐに』のc/w楽曲ともども、この時期の納涼を大きく促してくれること請合いです。



  
◆CHIHIRO 『恋花火』
打って変わって、こちらはやり切れなさが後を引く失意の悲恋バラード。
水も滴る美旋律は元より、次第に暮れゆく恋心を淡い描写で綴り上げたCHIHIROの歌詞はやはり一級品。最近じゃ、彼女の歌詞を読むと、きまって心がざわつくんですよね。それだけリアルな表現だということなのでしょうか。先の安室奈美恵とは対照的に、自分なりの王道を今回も力一杯貫いてみせたCHIHIRO。本作のリリースを経て、この既定路線にどう変化が見られるのか、引き続き注目です。

恋花火 - 恋花火 - Single

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コメント

  1. Ichhy | URL | -

    安室奈美恵。僕もそう思います。あえて違うタイプをいれて、これが私のPopですけどなにか?と言わんばかりの自信を感じました。Nakedに関しては、化粧品のCMだしこれくらいやんないとっていう感じがします。固定概念を自ら崩して、アルバムがでるころにはあらゆるテイストが入った極上Popになるかと思います。

    シミショーはまっすぐにが好きですね。UTAさんともガッツリやって欲しいですね。もしくはミリヤプロデュースで中学生のヤンキー見たいな。

  2. ケンイチ | URL | -

    >>Ichhyさん
    そう、そこなんですよね。
    言ってみれば、もはや何をやっても「安室奈美恵」という図式が、もの凄く分かりやすい形で提示されているように思うんです。
    この流れを汲んだアルバムも、楽しみですね。

    中学生のヤンキー、ちょっとウケましたw
    シミショーも、「COLOR」あたりから独自のブランドがはっきりと見えてきましたよね。
    いちリスナーとして、そこら辺はビンビン感じています。

  3. 56 | URL | -

    安室ちゃんは、本当にオンリーワンな存在ですな。
    毎回、アクションにプライドを感じます。
    ただ、個人的にツボと外れが半々だったりもするリアル…

    CHIHIROこそ、若い女の子ウケ間違いない曲を連発してますよね。
    俺は、Last kissを初めて聴いた時は『おぉ~これは』と思いました。
    カブリ気味のセツナ系がちらほら出てる中、
    そのジャンルで言えば、正統派な印象を受けました。

  4. ケンイチ | URL | -

    >>56さん
    今回はテイストにあまりの差があるので、
    好き嫌いがはっきりしてしまうのは、ある種必然みたいなものですよね。
    俺も当初から抵抗が一切なかったといえば嘘になりますし。

    CHIHIROは一応切な系でありながら、シンガーソングライターとして独自の個性もきちんと曲に落とし込むので、他のアーティストと十把一絡げするのは勿体ないんですよね。ただ欲を言えば、久しぶりに『Beautiful』のようなアップを聴きたいかな。

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