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清水翔太 『Naturally』

2012年03月20日 23:30

 
<アルバムレビュー>
清水翔太 『Naturally』 (2012/3/21)

1. Get Back
2. The Day
3. 君さえいれば w/小田和正
4. Gamble
5. love
6. Overflow
7. your song
8. 冬が終わる前に
9. Picture Perfect
10. Only me, Only you
11. Tonight
12. マダオワラナイ

自身に宿ったあらゆる可能性を噛み締め、名刺代わりの作品として世に送り出した1st『Umbrella』
大衆に仕向けると同時に、日本特有の切ない情緒にも配慮した2nd『Journey』
そして自らのルーツであるブラック・ミュージックへの誇り高い意を表した傑作『COLORS』と、作品を重ねるごとに肉感的でリアルな音楽性に強いこだわりを見せてきたシンガーソングライター:清水翔太。では、この四枚目のアルバム『Naturally』はどうなのか。
今作の大役を担うバックボーンは、R&Bですら頭が上がらないであろう天下のブラック・ミュージック御大:ソウル。今回は、6曲目の「Overflow」をはじめとする直感的に生音楽が堪能出来るものや、「your song」「Picture Perfect」といった古き良きグルーヴを踏襲したものまであらゆるテイストが取り揃えられ、かつて『COLORS』で提示した「往年の世界観との対峙」をより鮮明なタッチで表現することに成功しています。一方、歌詞においては日本語への執着が強く見て取れ、彼の特徴の一つであるストレートな描写が、ソウルやR&Bを基調としたサウンド群と仲睦まじく融合。結果、いわゆる「本場らしさ」と、「本場に引けを取らないほどに徹底された日本らしさ」が相乗効果を生みだし、今作を格調高い和製アーバン・アルバムへと押し上げる大きな誘因となっています。

まどろっこしい分析ですが、僕の結論、分かって頂けましたでしょうか。
詰まるところ、今作『Naturally』は、過去の三作品に倣いつつ、それらすべてを凌駕した清水翔太史上もっとも孤高たる作品なのです。シングル作品「マダオワラナイ」(終盤の名曲ラッシュにもの寂しさを覚える中、このタイトルとラストに直面したことで、今作への心憎さが頂点に!)に代表される前向きさを売りにした楽曲が多い点も、これまでそれとなく平和主義な思想を伝えてきた清水翔太らしいアプローチでまさに願ったり叶ったり!今後、ブラック・ミュージックがれっきとした商業音楽として日本にも浸透する日が来るとしたら、間違いなく彼は、その明暗の鍵を握る最重要人物の一人でしょう。今作で得た希望を胸に、今後の活動にもあらためて目を見張らせて頂きたいと思います。

<ピックアップレビュー>

1. Get Back
Music Soulchildの「Buddy」にも通じる歯切れの良いイントロで爽やかに幕を開け、リリックでは今作に懸ける逞しいマインドを吐露。おまけにソウルのフォーマットに心地よい現代派グルーヴを敷き詰めたMANABOONによるトラック・プロダクトも癖になること間違いなしと、一曲目から容赦なく聴かせてくれます。

2. The Day
陽光のように自然な温かみを放つメロディと、素朴なリリックとの取り合わせにウットリするウェディング・ソング。J-POPらしい分かり易い手法を活かしつつ、シミショー自身の持つ歌唱の業も潔くさらけ出したスタンダードかつ奥が深い一曲です。

4. Gamble
誰もが憧れるセクシャル一直線のR&Bトラックにも関わらず、そこに「ハイリスク ハイリターン」などというキャッチーなフレーズを堂々と取り入れるシミショーのセンスに度肝を抜かれた衝撃作。そのほかの歌詞も日本語が主体となっており、まさに本来のR&Bサウンドと和情緒がセットになって飛び込んで来るという効果的この上ない代物に。

9. Picture Perfect
人間関係の上に立ちはだかる「孤独のギャップ」というテーマをさりげなく含ませた明朗ナンバー。サビでは曲調の晴れやかさが特に浮き彫りになっている分、歌詞の真意が尚のこと切なく思えてくるんですよね。そうした確信犯的なコントラストも込みで、何度でも繰り返し聴きたい秀作。

10. Only me, Only you
跳ねるようなジャズ・サウンドに乗せて好きな娘へのどぎまぎした感情を歌い上げる、シミショーお得意の叙述的ナンバー。先輩である平井堅にも、同様のジャス・テイストを採用した「世界で一番君が好き?」という突飛なラブ・ソングがあり、同曲の存在を知っている音楽ファンは色んな意味で楽しめる内容になっています。

11. Tonight
日本語詞メインの楽曲が立ち並ぶ中、あえて全英語詞で挑んだこの楽曲は、洋邦の80'sフレーヴァーをいいとこ取りしたような純レトロ仕様のミッド・スロウ。ハスキーなボーカルが時にエモーショナルに、時に撫でるようにきめ細やかな線を描き、他でもない歌唱を重視した楽曲として、今作でもとりわけ精彩を放っています。何だろう、この聴き終えた後に訪れる何とも言えない”幸せな感触”は・・・。




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コメント

  1. Ichhy | URL | -

    今回は清水翔太の自身が見える作品ですよね。
    アルバム曲が素晴らしすぎです。
    ソウル、グルーブと彼が好きなサウンドを本当にありのままに表現されてます。Overflowとか聞いてたら思わずにやけてしまいました。
    もっとGambleとかこういうのをシングルとして出してほしいな。

    このアルバムで清水翔太が同世代のR&Bシンガーの中でも違うポジションにいることがよく理解できました。

    どうかこういう路線を貫いてほしい。

  2. ケンイチ | URL | -

    Re: タイトルなし

    >>Ichhyさん

    >>今回は清水翔太の自身が見える作品ですよね。
    まさに言い得て妙な分析だと思います。
    誰にやらされているわけでもなく、自分自身の意志で紡いでいる感じがよく出ていました。
    サウンドも勿論素晴らしいのですが、それと同じぐらい今回ボーカルも洗練されていますよね。
    すごく人間くさい節回しが多くて、何度泣かされそうになったことか・・。

    メジャーフィールドに立って、これだけ堂々と音楽観を広げたからには、
    僕らJ-R&B系のリスナーも彼に信頼を寄せて、今後もどんどん上を目指していってほしいと願いたいものですね。

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