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SHUN 『TEEN SOLDIER』

2012年05月22日 20:09


<アルバムレビュー>
SHUN 『TEEN SOLDIER』 (2012/5/8)

1. Go Ahead
2. Beautiful World
3. Move On Up
4. No More Love
5. TEEN SOLDIER

6. Critical Mind feat. AISHA
7. Yellow Black Boy
8. I’m Stronger feat. LITTLE

9. チャレンジャー
10. STAY
11. Never Ending Story


 昨年、ミニ・アルバム『AFTERSCHOOL』でデビューを果たしたU-20ラッパー:SHUNが、初のフル作を発表。感情のアウトプットに長けた鮮やかなリリックと新世代らしい意気盛んなフロウで今人気急上昇中のSHUNですが、本作『TEEN SOLDIER』は、そんな弱冠19歳の彼が、世間的にも法律的にも大人と見なされる20歳への階段を駆け上がる様をシビアかつ抒情的に切り取った、言わば”最初で最後の青春盤”。「少しずつ 少しずつ 状況は変わってる 今この時も」と現在進行系の野心を粘着質なフロウで掲げた「Go Ahead」やラップに目覚めた経緯を自伝的なタッチで描く「TEEN SOLDIER」など、偏にSHUNの上昇志向なマインドに基づいているだけでなく、聴き手にも自ずからのめり込ませるだけの普遍的な求心力も装備したダイナミックなラインアップは壮観です。

 そしてSHUNと言えば、国内外問わず、メインストリームの潮流を寛容な姿勢で取り入れる点も大きな特徴。本作でも、エレクトロ調のダンス・チューン「Move On Top」をはじめ、ファッション性を兼ね揃えた楽曲とも積極的な調和を果たしています。これがまた彼のラップとの相性もよろしいハイセンスな仕上がりで、こちとら手も足も出ないわけです。おまけに制作/客演陣には、これまで幾度となく競演してきた盟友:清水翔太がプロデューサーに初登板しているのを最大のトピックに、DJ YUTAKA、DJ☆GO、ALI-KICK(Romancrew)、BUZZER BEATS、LITTLE、AISHAといった隙のない腕利きたちが集結。とりわけDJ☆GOとAISHAが関与した「Critical Mind」は、ラップの持つ言葉のエネルギーをこれでもかと放出したクラシックと呼ぶに相応しい逸品で、そのただならぬ痛烈な威勢にただひたすらに圧倒されるほかありませんでした。

 SHUNが等身大のラッパーである所以、そしてそこに辿り着くまでのリアルなプロセスに至るまで丁寧に詰め込まれたこのアルバム。特に彼と同世代、あるいはそのまた下の多感な世代にとっては、ガツンと心を突き抜けるチューンが目白押しです。

<ピックアップレビュー>



3. Move On Up
流行の最先端をひた走るエレクトロ・サウンドをベースに、SHUN持ち前の小気味よいフロウが颯爽と風を切るパーティー・アップ。ミュージック・ビデオでは得意のダンスも披露し、昨今のヒップホップには欠かせないエンタメとの融合を存分に楽しんじゃってます。

4. No More Love
若手R&Bシンガーソングライターの代表格:清水翔太が、かつてスクールメイトでもあったSHUNをサポートすべくプロデュースしたのがこの曲。翔太による半ば官能的なメロディや甘美なサウンド・プロダクトの素晴らしさもさることながら、失恋の痛みを緩急豊かなフロウに乗せたSHUNの手腕もなかなかのもの。安心して鑑賞出来る”ユル曲”です。

6. Critical Mind feat. AISHA
客演に女性R&BシンガーのAISHA、そしてサウンド・メイキングにはウェッサイ界のブレーン:DJ☆GOを迎えた今作のハイライト・トラック。偏向的な思想を振りかざし、お高く止まっているヘイターに向けた強烈なアンチテーゼで、「どこかでミーハーって思われんの嫌 それがなぜか批判に転換」「受け入れない 良い物は だから消えてく いい音が」など、現代の日本の音楽シーンと、そのリスナーを標的にした凄みのあるパンチラインが次から次に繰り出されます。この曲を聴いて少しでも焦燥したそこの貴方、今こそ改心すべし。

7. Yellow Black Boy
その「Critical Mind」の系譜にもあたる、攻撃的なまでの成り上がり表明シット。
ZETTONの手がけた重苦しいトラックが現代のカオス感を如実に映し出す中、SHUNは地元大阪の野球チーム:阪神タイガースをリリックに盛り込むなど半ばユーモラスに応戦。SHUNに備わった余裕が大きく顔を覗かせます。

8. I’m Stronger feat. LITTLE
若いSHUNがここまで達観したリリックを生み出せたのも賞賛に値するし、御大:DJ YUTAKAによることごとくオールドスクールに徹した退廃トラックも文句なしのクオリティ。でもこの曲に関しては、全面に渡って客演MC:LITTLEのラップがとにかくスゴい。スキルフルなのはもちろんのこと、ライムが片っ端から洗練されていて、時代を着実に乗りこなしてきた人でなければこうも圧倒的なリアリティは起こせないと思う。さすがの一言です。

11. Never Ending Story
ここまで様々な手法で熱意を届けてきたSHUNが最後に目指したのは、それら自分に滾る思いの原点でもある「夢」。優しい質感を醸すピアノ・トラックや歌唱を取り込んだフックなど、人類共通のテーマであるが故に今作随一とも言える明快なアプローチが図られています。張り切った主張を畳み掛けるのも、すべては音楽に対して直向きなキャラクターがあってこそ。この曲は、そんな彼の素朴な一面を浮き彫りにし、SHUNというアーティストにより確かな説得力を持たせていることに大きく貢献しています。



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コメント

  1. Ichhy | URL | -

    実を言うとなにげに期待してます。アイドルグループにいたときはさほど期待はしてませんでしたけど、デビューに至らず、でもRapをやっていくと決めた彼の道は決して平坦なもんじゃないと思います。その努力も感じさせるリリックやサウンドなど、研究しつくされてるなと思います。あんまりラッパーがエレクトロやっちゃうのって好きじゃないけど彼ならありだと思います。全体的にイマなHIP HOP。変にラブソングばかりでもないですし、若い世代のラッパー頑張ってほしいです。
    にしてもPVよすぎですね。

  2. ケンイチ | URL | -

    Re: タイトルなし

    >>Ichhyさん

    おっしゃるとおり、今回の作品(以前の作品にも言えることですが)は、彼の努力と決意の賜物だと思っています。あとは自分がどういうラッパーになりたいのか、そのビジョンがはっきりしているが故の作風だなと。そこにグッと来るんですよね。

    エレクトロ×ヒップホップは、若くてトレンドにも敏感な彼が挑んだからこそ一際意義のあるものになったし、面白いものに仕上がったとも思っています。

    ラブソングに挑んだ曲もありますが、内容自体は決して凡庸ではないので、何度でも聴き込めちゃいますね。

  3. cozey | URL | XQHZ9Q/.

    こんばんは。
    去年、某ライブイベントでSHUNを見たんですが、おっしゃる通り等身大という言葉が似合うリリ
    ックがとても印象に残ったライブアクトでした。あとハードコア系にありがちな肩肘張っていない
    所が個人的には好印象だったりします。実は昨日HMVに行ったらPICK UPされていたのでちょっと
    びっくりした部分もあるんですが。
    個人的に頑張ってほしいアーティストの1人なので、今後どうやってのし上がっていくか楽しみ
    です。

  4. ケンイチ | URL | -

    Re: タイトルなし

    >>cozeyさん
    こんばんは!
    コメントありがとうございます。
    確かに比較的親しみやすい部分では、昨今のヒップホップシーンに一石を投じているのかもしれません。
    そしてその親しみやすさというのは曲調や内容が受け容れやすいからではなく、SHUNの堅実なスタンスがあってこそのものなのかなとも思っています。
    今後の活躍も楽しみですね!

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