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『JAPANESE BLACK STYLE VOL.2』セルフライナーノーツ 第二回「聴く人を選ばないコンセプト」

2014年06月22日 19:58



『JAPANESE BLACK STYLE VOL.2』リリースまであと3日。このタイミングで、同作セルフライナーノーツの連載第二章を解禁させて頂きます。今回は、前章を経て本作に着手することとなった僕がまず最初に向き合ったコンセプト、いわゆる作品の基盤となっている部分について、思いの丈を綴ってみました。どうぞご覧ください。

第一回「僕の役割」

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

Ken'ichi Shirahara presents
JAPANESE BLACK STYLE VOL.2 セルフライナーノーツ

第二回:聴く人を選ばないコンセプト
幾多のミーティングを経て、『JAPANESE BLACK STYLE VOL.2』の制作が狼煙を上げたのは今春のこと。ほぼ突発的と言ってもいい幕開けだったが、自身名義のCDがシリーズ化される以上、慌てふためいている暇はない。まずは自分がどのようなコンセプトで”J-R&B”と向き合っていくかに一点集中を決め込んだ。

コンセプト決定までの経緯は次のとおり。ある日ふと、前作リリースの際に各所で使用してもらった”今聴かれるべきJ-R&B”という謳い文句を思い出した。このフレーズに関してはおそらく自分が発案したものではないように記憶しているが、前作の主旨は元より、僕が当時掲げていたポリシーをもスマートに表現してくれているような気がして、ただのコピーと割り切れない部分が少なからず存在していた。重要なのは”今”というフレーズ。作品の傾向を”今”と一括りしてしまうことを、いささかアバウトに感じる人もいるかもしれない。でも僕には、その”全部ひっくるめました的”調子が本作をスタイリッシュに象徴しているように映り、「そうそう、この感じ!!」と喜んで膝を打った次第だった。そんなかつてのエピソードに突き動かされ、気付けば「今度は現代が織り成す”J-R&Bの今”に迫ってみたい」と、とんとん拍子に決意してしまっていた。不思議と迷いはなかった。とにかく直感のままにひらめき、尚かつ自分が気に入ってしまったのだから仕方がない。シリーズ化への道を歩き出した本作で掲げるには格好すぎるコンセプト。兜の緒をきつく締め、僕は前作に自ら挑戦状を叩きつけた。

2014年、R&Bはレトロな色合いを強めつつある。洋邦問わず、往年のディスコやソウル・ミュージックのフォーマットにまたがった楽曲が多く送り出され、単なるリヴァイバルではなく、エポック・メイキングな魅力をまとった音楽として注目をさらっている。まさに、一周回ったがゆえの生産的なセンセーション、である。一時は破竹の勢いだったEDMは最近では落ち着きを見せ始め、R&Bとのハイブリッドを謳った種も以前ほど耳にはしなくはなった。しかしながら、支持は若年層を中心に未だ根強く、潮流からの淘汰はまだまだ先の話だろう。このほかにも、スタンダードなメロウ・スタイルをひたすらに重んじる者や、ダブ・ステップやトラップといった今様な音楽ジャンルと掛け合わせてEDM×R&Bに続く派生の道を模索する者、日本においては現市場の最重要ファクターとも言えるアイドル性とのドッキングを試みる者など、アーティストの数だけバリエーションは多様を極める。それらのどこまでを”R&B”と認知するかは皆さんの尺度に委ねたいところだが、現代のJ-R&Bにまつわる主要アプローチを大まかに挙げるならざっとこんなところだろうか。

それらを一通り精査した上で、僕が下した結論——前回のライナー(特にカレーのくだり)をお読み頂いた方なら、もう察しが付いているかと思う。「可能な限り全部詰め込みたい!」である。我ながら貪欲だと思う・・・・・・否、むしろこのタイミングだからこそ振り切る意味があったし、当然の判断だとも思った。先述のとおり、流行やメディアの煽りによってR&Bの間口は以前にも増して広がりを見せつつある。そこにはR&Bの形骸化や一人歩きといった看過できない問題も孕んでいるこそすれ、R&Bというフレーズそのものとリスナーの親和は、実のところかなり近しい距離感だと考えている。ひょっとすると、R&Bという概念が段階的に普及していくタイミングが到来しているのではないかと。そこで僕は、オーソドックスな形態だけに留まらず、将来的な可能性も見越した上で多様なスタイルを一挙に組み込んでみる方式を思いついた。R&Bが長年受け入れてきた”時代の巡り”を思えば、その方が確実に、何より理に適った形で”R&Bの今”を体現できるような確信があったのだ。時代に次の展開を期待している以上、まずは向き合うことから始めてみよう——この6年間、柔軟な姿勢を強く打ち出してきたJBS、始まって以来となる大勝負である。

もっとくだけた表現をすれば、本作は徹底してR&Bのルールをなぞり上げる以前に、R&Bを知らない人や関心のない人にもR&Bというワードが浸透するよう取り計らうことを最上のメインテーマとしている。むろん目的は、混沌とした市場の肯定でも歴史への反逆でもない、たとえ遠回りだとしても”気付かせる”ための行動に尽きる。栄養価は高いものの生だと苦くて食べにくいゴーヤが、チャンプルーなどの調理法によって随分と食べやすくなるように、本質をスムーズに飲み込んでもらえるかどうかは、施す手間や工夫が明暗を分ける。それが本来ポピュラーなものとして効果を発揮しうるものなら尚さら慎重になりたいものだ。僕は、R&Bは断じてマニアックな音楽ではないと思っている。だからこそ、ほんの些細な糸口からでも、本作を聴いてくれる人がおのおのでR&Bを感じて、それについて考えてもらえる仕上がりを目指したかった。

以上のことを踏まえ、僕は選曲作業に乗り出した。コンセプトを考慮し、比較的最近に発表された楽曲を中心に。あとは年代背景こそ新しくはないが、2014年にあらためて提案することで脚光を浴びそうなハイ・ポテンシャルなものも含めて、ひとまず100曲以上。さらに、アーティストや関係者の方から一般公募として推薦曲を提出して頂き、未発表曲も多く候補に入れることができた。

そこからさらに選考作業を進め、最終的に残った候補曲は30曲ほど。紆余曲折もあり、この曲数まで絞り込んだ時点ですでに相当なエネルギーを消費していた。が、安心するのはまだ早かった。次に訪れた作業で、僕はプロデューサーが受け入れるべき葛藤の真髄と、矢継ぎ早に迫り来る選択の波をまざまざと思い知らされることとなる。

(つづく)


『Ken’ichi Shirahara presents JAPANESE BLACK STYLE VOL.2』
2014年6月25日(水)全国リリース


<収録曲>
1. #AGARU / JASMINE 
2. TELL ME / LEO
3. on & on & on / 森大輔 
4. TOKYO / TOKINE *初音源化 
5. I DREAM / YOSHIKA (from SOULHEAD)
6. Date-plan / NAOKY×JUVENILE *初音源化
7. Make It Fresh / HighLux 
8. PASSION / MAY’S 
9. DON'T SAY IT'S OVER / 宏実 
10. Make Me Wonder / 柴田トオル *初音源化
11. Diamond in the rough / CIMBA 
12. ヘルタースケルター / Yup’in *初音源化
13. Different / Full Of Harmony 
14. Baby / 岡田大毅 
15. Goodbye / CREAM
16. Drop it low / Yo∞Hey *初音源化
17. No.1 SEX / MARIN
18. Without Love / YUKALI


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