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YUKI 『FLY』

2014年09月29日 20:39



<アルバムレビュー>
YUKI 『FLY』 (2014/9/17)

1. 誰でもロンリー
2. Jodi Wideman
3. はみだせ ラインダンスから
4. 波乗り500マイル feat. KAKATO
5. 君はスーパーラジカル
6. It's like heaven
7. 真夜中の恋人
8. ポートレイト
9. スリーエンジェルス
10. 眼鏡を外して

11. 口笛
12. わたしの願い事
13. STARMANN
14. 坂道のメロディ -version FLY- 
15. カ・リ・ス・マ in the dark
16. fly

音楽を吟味する上で、サウンドの方向性とは別にアーティストに対する興味も僕の一つの指標になっています。要は、奏でられる音色の形態そのものがストライクでない場合はおろか、基本的に何をやっても不思議と合点がゆく歌い手というのが居るわけです。で、僕にとってその絶対的な存在の一人がYUKIで、かねてより付かず離れずの距離感を保ちながら彼女の価値観を楽しんで来たわけなのですが、さすがに今回ばかりは密な地点へ擦り寄らずにはいられない。何でも「踊れるアルバム」をどかんとコンセプトに持ってきているそうで、冒頭に収録されている先行シングル「誰でもロンリー」からしてディスコティックなノリがどこまでも後を引くダンスチューン。その後「Jodi Wideman」「はみだせ ラインダンスから」と曲がスイッチするにつれてEDM的様相は見る見る本格化していき、「JOY」や「長い夢」といった先発の打ち込みチューンの凌駕どころか、ここ数年のオーガニックな流れを塗り替える圧倒的新境地を見せ付けてくれます。粘着質にまとわりつくお馴染みのいじらしいヴォーカルと、水しぶきのように飛び散る躍動的なシンセサウンドが巻き起こすしなやかなアンサンブル。たまりません。

ダンサブルに徹するYUKIの本気はこんなものでは終わらず、4曲目「波乗り500マイル」からは毛色を一転させ、しばしヒップホップ/R&Bの音世界が下敷きに。ユルいグルーヴがあたり一杯に広がるこのゾーンが個人的には一番好き。「波乗り〜」でのKAKATO(鎮座DOPENESSと環ROYによるヒップホップユニット)の参加や、ジミー・キャスター・バンチの鉄板ネタ「It's just begun」使いの短編「真夜中の恋人」、90年代和製R&Bの特徴をまんま転写したような「It's like heaven」などトピックも豊富だし。極めつけは「誰でもロンリー」も手がけた注目のバンド:give me walletsが作曲を手がけた「君はスーパーラジカル」。タイトルとは裏腹に穏やかでアンニュイな耳当たりに、ただならぬ多幸感が溢れ返します。柔らかくうねるファルセットに恍惚・・・。

それ以降のラインアップも、8bitサウンドとの融合でシュールな世界観を目指した「スリーエンジェルス」、ORIGINAL LOVEの作風を思わせるメランコリックなバラード「眼鏡を外して」、シティポップス調の淡い音色が吹き抜ける「口笛」、レゲエやスカを取り入れた大団円系バンドナンバー「カ・リ・ス・マ in the dark」など、既定路線も含む高品質なナンバーばかり。さらにそれらすべては、YUKIの比類なきセンスによって煌びやかなポップネスを確立しており、ジャンル云々のセオリーよりも先に屈託のないYUKIらしさをつぶさに伝えてくれます。数多用意した要素を一枚の中に分散させるのではなく、M-1〜M-3、M-4〜M-8のように似た色調の楽曲をセクションごとに集中して配置しているのは、ともすれば散漫としてしまいそうなほどカラフルな内容を少しでも取っ付きやすくするための措置かな。いずれにせよ、きわめて気の利いた決断であることに間違いありません。YUKIファン以外の方も、どうぞお好きなところから齧り付いちゃってください。







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コメント

  1. 501 | URL | Lis/V8ZU

    おっひさしぶりです!
    君はスーパーラジカルの魔性に惹かれてやってまいりました。
    今回はR&Bの要素を取り込んでることは告知済みでしたけど、
    その中でもスーパーラジカルは曲の配置含めて最高ですよね。
    00年台の邦楽を思わせる哀愁さ、マジドストライクで!

    そうそう、YUKIって何やらせてもいい意味でYUKIのまんまで、
    最終的に彼女自身の魅力や興味に結びついて終わるからホントズルいアーティストだと思います。
    ここまでジャンルの垣根を越える存在はそうそうお目にかかりません、今作も感服しきりの一枚でした。。

  2. ケンイチ | URL | -

    Re: タイトルなし

    >>501さん

    ご無沙汰しております!!
    久々にコメントを頂けて、JBSの黎明期を勝手に思い出してしまいました。w
    いや〜スーパーラジカル、最高です。
    このサイトでこそあまり取り上げることはして来ませんでしたが、
    何気に「the end of shite」でソロデビューしてから継続的に注目してきたアーティストなので、
    自分の好きなジャンルへ歩み寄ってくれたことが嬉しくて仕方ありません。
    しかも1〜2曲ではなく、アルバム全体でまるっと表現してくれるなんて・・・感動の一言です。
    これからも自分の思うままに音楽を紡いでいってほしいと思います。
    (もちろん、ついていく気満々です!w)

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