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tofubeats 『First Album』

2014年10月03日 20:14



<アルバムレビュー>
tofubeats 『First Album』 (2014/10/2)

1. 20140809 with lyrical school
2. #eyezonu
3. poolside feat. PES(RIP SLYME)
4. Come On Honey! feat. 新井ひとみ(東京女子流) & okadada
5. ディスコの神様 feat. 藤井隆
6. おしえて検索 feat. の子(神聖かまってちゃん)
7. CAND¥¥¥LAND feat. LIZ
8. 朝が来るまで終わる事の無いダンスを -Album version-

9. Populuxe
10. zero to eight
11. framed moments
12. content ID
13. Her Favorite feat. okadada
14. Don’t Stop The Music feat. 森高千里 -Album Version-
15. way to yamate
16. 衣替え feat. BONNIE PINK
17. ひとり

18. 20140803

著名アーティストのリミックスやプロデュースなどを数多く請け負う若き天才、tofubeatsのメジャー初となるアルバム。10月2日の豆腐の日にリリースされるやいなや、オリコンでもTOP10入りを記録。さっそく下馬評を遥かに凌ぐ勢いで各方面を席巻しているようです。いよいよ彼の時代到来の兆しが現実のものとなって参りました・・・わくわく。

そんな幸先の良い本作。「ジャンルの概念が脳裏から吹っ飛ぶほどのごった煮ぶり」「インターネット世代を象徴する純デジタルな音像」といった元来のパブリックイメージに違わない作風もさることながら、今回はJ-POP、すなわち全日本人が親しめる音楽を彼なりのアイデアで推し進め、じっくりと煮詰めた作品であることをまず特筆しておきます。いつぞやのインタビューで、tofubeatsは「J-POPは人に聴いてもらうための音楽」という言い得て妙な発言を残しているのですが、まさに本作がその究極たる帰結点ではないかと。根拠はただ一つ、全体を通してずば抜けて分かりやすい。前作「lost decade」でも大概のポピュラリティは発揮されていたものの、オノマトペ大臣客演の激烈クラシック「水星」やERAを招いた「夢の中まで」など、方向性を決定付けていたのはストリート性を内包したヒップホップで、オーバーグラウンド然とした見せ場はまだ完全には頭をもたげていなかったように思います。言い替えれば、自身のイントロダクションを処理するための機会でもあったのかなと。それに対し本作は、藤井隆の有効活用こと「ディスコの神様」、今もなお若々しさを誇る森高千里にシンプルなプログラミングを宛がった「Don't Stop The Music」といった一連のシングル曲でも明らかなように、一聴してすぐに単純明快なノリだと分かるストレートな歌ものが主導権を握っている。メロディが有する直感的な親しみやすさたるやなかなか馬鹿に出来ないもので、まして常日頃からJ-POPを聴き漁り、影響を多分に受け続けているtofubeatsが「もっとたくさんの人に音楽を共有して欲しいから」という理由でそうした方針を掲げても何ら不思議な話ではありません。しかもある程度キャッチーなだけじゃない、ちゃんとカッコいいんです。その辺の微妙なさじ加減はもう、さすがとしか言いようがない。

収録曲の中では、LA在住の女性シンガーLIZが客演した「CAND¥¥¥LAND」が色んな意味でハイライト。小気味よいディスコポップやマニアック志向のインストなど個性的なナンバーが軒を連ねる本作の中でも、とりわけ異色でセンセーショナル。何せR&B調のラウンジミュージックに、パラパラとしてかつて一世を風靡したユーロビートを掛け合わせるという奇跡の離れ業。アラサー以上にとっては懐かしくてしょうがないサウンドです。RIP SLYMEのPESが参加した「poolside」は、ダウナーなフロウが愛くるしいお気楽チューン。バウンシーに横揺れするトラックも、tofubeatsらしいインテリな持ち味としてアルバム冒頭を盛り上げます。既発の楽曲に関しても言うことなしのクオリティなのですが、強いて言及するなら「おしえて検索」は必聴。YMOの「ライディーン」を否が応でも彷彿とさせるイントロから、「コンピューターおばあちゃん」も真っ青な新世代テクノワールドへとご案内。神聖かまってちゃんのの子によるクレイジーな歌声が、その軽快なテンションに拍車をかけます。また、シングル収録時にはtofubeatsが歌唱を担当した「衣替え」は、念願叶ってその全パートをBONNIE PINKにバトンタッチ。かねてよりDJプレイなどを通してBONNIE PINK愛を炸裂させていたtofubeatsなだけに、話が決まったときはさぞかし嬉しかったんだろうなぁ。純然たるソロ楽曲では、賑やかなアレンジと表題のリフレインにより強烈な高揚感を享受できる「朝が来るまで終わる事のないダンスを」、その寂寞たるタイトルとは裏腹にラテンの香りがほのかに漂う「ひとり」などが出色。いつも通り繰り出されるロボット・ボイスにただならぬ安心感を抱いたのは僕だけではないはず・・・とまあ、要するに、全曲ひっくるめて大好きです。

やっぱりメジャーのフィールドにいざ着地すると、スケールのデカさが歴然としますね。アーティスト・ラインアップの絶妙な華やかさはもちろん、楽曲が擁するメロディやコードの所作ひとつひとつが聴衆向けに開放され、tofubeatsのポップセンスが以前の何倍もの厚みをもって飛び込んでくる。それでいて、本人は至って飄々とした佇まいなのだから恐れ入ります。インディーズからメジャーにシフトしたアーティストの中には、激変する環境やそこから来る重圧に辛酸を嘗める者も少なくないと聞きますが、そうした正念場すらここぞとばかりに颯爽と物にしてしまうあたり、もはや向かうところ敵なし状態。ここまで堂に入っていると、嫉妬しようにも出来ないよね。彼のようなフレキシブルな存在こそが、現代のJ-POPをさらに塗り替えるのだと信じながら、もう一周聴きに入るとします。









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