2009年11月19日 23:42

AYUSE KOZUEのニューアルバム『Simply Good』(09.11.17)をレビュー。前作「A♥K」以来およそ2年ぶりとなる、通算2枚目のアルバム作品です。制作陣には、西野カナの作品でもお馴染みのSo'Fly・Giorgio Cancemiをはじめ、高野寛、ajapai、SONPUB、テイ・トウワ、DJ FUMIYA from RIP SLYMEらが名を連ねています。
1. close to you~ずっとそばで~
2. ヤミツキ
3. あのねのね
4. トオリアメ
5. バンビのしっぽ
6. Un-controllable~いつでも君だけ~
7. こよいキミに恋をして
8. KISS KISS KISS
9. LUV CRUISIN'
10. ONE
11. How Beautiful
12. Don't let you down
1. close to you~ずっとそばで~
OPを飾るのは、スペーシーなピコピコサウンドを敷き詰めた、自身の十八番とも言うべき純胸キュンラブソング。AYUSEとGiorgioのポップなセンスの絡まり具合が絶妙で、2曲目以降への期待をうんと膨らませてくれます。
2. ヤミツキ
RIP SLYMEのDJ FUMIYAが「こよいキミに恋をして」に続いて再登板したのは、渋いベースが曲をガッツリ引き締める、異色の音使いによる疾走ナンバー。AYUSE嬢のアンニュイなラップも「こよい・・・」以来ですかね。”不穏なんだけどどこかキラキラしてる。”そんな不可思議な感覚をくれる1曲です。
3. あのねのね
ユーモラスなコーラス、キュートに着飾ったメロディー、そしてハンドメイド感溢れるこざっぱりとしたトラック。「DTMアーティスト・AYUSE KOZUE」の魅力が存分に味わえる、素朴な世界観のナンバー。当初タイトルを見た際、「おいおい大丈夫か!?」と何故か変な心配を抱いてしまったんですが、そんなものは杞憂に過ぎませんでした。「Apple Pie」が好きな人なら間違いなくハマるはずです。
4. トオリアメ
聴き手に語りかけるように人間くさいフレーズを投げかける、「Don't let you daown」に続く、AYUSE流エールソング。高野寛がプロデュースに関与しているという事もあって、ブルージーなギター音が全面的にフォーカスされています。
5. バンビのしっぽ
④同様アコースティックな空気感に覆われた、傷心的なミディアムチューン。
比喩を用いた歌詞は一見可愛らしく綴られていますが、内容は結構ドロドロしてますw まぁそのギャップが良いわけですが。オルゴールによる夢心地なイントロも沁みて良い感じです。
6. Un-controllable~いつでも君だけ~
物語は再び、ベーシックなポップゾーンへ。Cメロのメロが宇多田ヒカルの「Keep Tryin'」のクライマックス部分にソックリですw ちなみにajapaiがプログラミング補助で関与してます。
7. こよいキミに恋をして
2008年4月にリリースされた8thシングル。クラブでの出会いを歌った使い古しのシナリオですが、AYUSE嬢にかかれば、このとおりうんとキュートに振り切った良質なポップミュージックに。当時自分の中で大フィーバーしてアホほど聴いてました。
8. KISS KISS KISS
ちょっぴりビターな風味を含ませたミディアムダンスチューン。キャッチーなメロをさらりとシルキーになぞり上げるボーカルが素敵です。ちなみにBENIのカバーではありません。
9. LUV CRUISIN'
トークボックスの音色が異様な存在感を放つ、コッテリとしたR&Bナンバー。
何気にこういうどストレートなR&Bアプローチは初かもしれませんね。しかも見事にハマってるし。彼女のポテンシャルの奥深さに、目を見張らずにはいられません。
10. ONE
プロデュースにテイ・トウワ、そしてピアノに坂本龍一先生を従えた贅沢なバラード。
「世界でたった一つだから あなたらしく笑えるのよ」。日常を生きる上でつい忘れてしまいがちなピュアなメッセージを、この曲は繊細に、そして鮮明に教えてくれます。先生の手による独特のピアノ捌きも素敵っ!
11. How Beautiful
「イノセント少年BOYYY」での共演のお返しとばかりに、クロスオーバー系アーティスト・SONPUBがバックアップした、ハッピームード全開のアッパー。変態なビート使いに定評のあるSONPUBだけに、AYUSEの新境地を清々しい切り口で開拓。良い意味で「ひねくれた」、コミカルな楽曲に仕上がっています。
12. Don't let you down
ラストは2ヶ月前にリリースされた最新シングル。
Giorgioとの相性の良さをあらためて見せつけられるだけではなく、彼女のキャラクターと同化した気負いしない音楽性が、聴き手をスムーズにキャッチーの極致へといざなってくれる、歌って踊れるダンスナンバーです。PVと一緒にご堪能下さい。
以上全12曲収録です。
前作から2年。紡ぎ出される音・感性ともに格段にグレードアップを遂げており、彼女にしか醸し出せない「AYUSE KOZUEワールド」の奥行きが、より一層増したと思います。特に多数のプロデューサーを招いた事で生じた、挑戦的なスタンスや、カラフルでトリッキーなサウンド展開は、彼女が今後音楽活動を続けていく上での、大きな一歩になったんではないでしょうか。やむなく収録外となったシングル曲に関しては、その分聴き応えのある新曲が9曲も収録されており、かつスマートな構成だったので、今はもう何も言及することはありません。シーン随一のDIY<Do It Yourself>精神を掲げる彼女ならではの、まわりくどさゼロの世界観をどうぞご賞味下さい。
尚、前作に引き続き、ビジュアルワークもなかなか凝ってます。特に歌詞カードなんかは、その独特すぎるセンスに若干引いてしまうほどでしたww でもこういうの好きです。
◆1st ALBUM 『A♥K』のレビューはこちら。
◆SINGLE 『Apple Pie』のレビューはこちら。
★★★★★★★★★☆
◆Official⇒http://www.ayusekozue.com/
OPを飾るのは、スペーシーなピコピコサウンドを敷き詰めた、自身の十八番とも言うべき純胸キュンラブソング。AYUSEとGiorgioのポップなセンスの絡まり具合が絶妙で、2曲目以降への期待をうんと膨らませてくれます。
2. ヤミツキ
RIP SLYMEのDJ FUMIYAが「こよいキミに恋をして」に続いて再登板したのは、渋いベースが曲をガッツリ引き締める、異色の音使いによる疾走ナンバー。AYUSE嬢のアンニュイなラップも「こよい・・・」以来ですかね。”不穏なんだけどどこかキラキラしてる。”そんな不可思議な感覚をくれる1曲です。
3. あのねのね
ユーモラスなコーラス、キュートに着飾ったメロディー、そしてハンドメイド感溢れるこざっぱりとしたトラック。「DTMアーティスト・AYUSE KOZUE」の魅力が存分に味わえる、素朴な世界観のナンバー。当初タイトルを見た際、「おいおい大丈夫か!?」と何故か変な心配を抱いてしまったんですが、そんなものは杞憂に過ぎませんでした。「Apple Pie」が好きな人なら間違いなくハマるはずです。
4. トオリアメ
聴き手に語りかけるように人間くさいフレーズを投げかける、「Don't let you daown」に続く、AYUSE流エールソング。高野寛がプロデュースに関与しているという事もあって、ブルージーなギター音が全面的にフォーカスされています。
5. バンビのしっぽ
④同様アコースティックな空気感に覆われた、傷心的なミディアムチューン。
比喩を用いた歌詞は一見可愛らしく綴られていますが、内容は結構ドロドロしてますw まぁそのギャップが良いわけですが。オルゴールによる夢心地なイントロも沁みて良い感じです。
6. Un-controllable~いつでも君だけ~
物語は再び、ベーシックなポップゾーンへ。Cメロのメロが宇多田ヒカルの「Keep Tryin'」のクライマックス部分にソックリですw ちなみにajapaiがプログラミング補助で関与してます。
7. こよいキミに恋をして
2008年4月にリリースされた8thシングル。クラブでの出会いを歌った使い古しのシナリオですが、AYUSE嬢にかかれば、このとおりうんとキュートに振り切った良質なポップミュージックに。当時自分の中で大フィーバーしてアホほど聴いてました。
8. KISS KISS KISS
ちょっぴりビターな風味を含ませたミディアムダンスチューン。キャッチーなメロをさらりとシルキーになぞり上げるボーカルが素敵です。ちなみにBENIのカバーではありません。
9. LUV CRUISIN'
トークボックスの音色が異様な存在感を放つ、コッテリとしたR&Bナンバー。
何気にこういうどストレートなR&Bアプローチは初かもしれませんね。しかも見事にハマってるし。彼女のポテンシャルの奥深さに、目を見張らずにはいられません。
10. ONE
プロデュースにテイ・トウワ、そしてピアノに坂本龍一先生を従えた贅沢なバラード。
「世界でたった一つだから あなたらしく笑えるのよ」。日常を生きる上でつい忘れてしまいがちなピュアなメッセージを、この曲は繊細に、そして鮮明に教えてくれます。先生の手による独特のピアノ捌きも素敵っ!
11. How Beautiful
「イノセント少年BOYYY」での共演のお返しとばかりに、クロスオーバー系アーティスト・SONPUBがバックアップした、ハッピームード全開のアッパー。変態なビート使いに定評のあるSONPUBだけに、AYUSEの新境地を清々しい切り口で開拓。良い意味で「ひねくれた」、コミカルな楽曲に仕上がっています。
12. Don't let you down
ラストは2ヶ月前にリリースされた最新シングル。
Giorgioとの相性の良さをあらためて見せつけられるだけではなく、彼女のキャラクターと同化した気負いしない音楽性が、聴き手をスムーズにキャッチーの極致へといざなってくれる、歌って踊れるダンスナンバーです。PVと一緒にご堪能下さい。
以上全12曲収録です。
前作から2年。紡ぎ出される音・感性ともに格段にグレードアップを遂げており、彼女にしか醸し出せない「AYUSE KOZUEワールド」の奥行きが、より一層増したと思います。特に多数のプロデューサーを招いた事で生じた、挑戦的なスタンスや、カラフルでトリッキーなサウンド展開は、彼女が今後音楽活動を続けていく上での、大きな一歩になったんではないでしょうか。やむなく収録外となったシングル曲に関しては、その分聴き応えのある新曲が9曲も収録されており、かつスマートな構成だったので、今はもう何も言及することはありません。シーン随一のDIY<Do It Yourself>精神を掲げる彼女ならではの、まわりくどさゼロの世界観をどうぞご賞味下さい。
尚、前作に引き続き、ビジュアルワークもなかなか凝ってます。特に歌詞カードなんかは、その独特すぎるセンスに若干引いてしまうほどでしたww でもこういうの好きです。
◆1st ALBUM 『A♥K』のレビューはこちら。
◆SINGLE 『Apple Pie』のレビューはこちら。
★★★★★★★★★☆
◆Official⇒http://www.ayusekozue.com/
- 関連記事
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- AYUSE KOZUE 『Simply Good』
- AYUSE KOZUE 『Apple Pie』
- AYUSE KOZUE 『”A K”』
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コメント
そうる2000 | URL | -
このアルバム、シングルは聞かずとも知ってたから、Close to you試聴しただけで、買う価値あると判断!というか、このアルバム最高過ぎ!!!
ファニーな曲、シリアスなバラード、ストリート感満載な曲、キャッチーでバリバリ踊れる曲までバランス良くて、多数の製作陣使ったことで、彼女のいろんな引き出しが活かされたように思う!トオリアメだけちょっと異質に感じたけどねw
しかしながら、ONEは神曲過ぎない?多分もう発売から一年近く経ってると思うけど、俺の携帯の目覚ましは、未だにONEです。
歌詞カードのセンス、特にバンビのしっぽなんかは、彼女らしいなぁって感じしたけどなぁw
( 2009年11月20日 00:59 [Edit] )
501 | URL | Lis/V8ZU
Re: AYUSE KOZUE 『Simply Good』
よく考えたらジャケットは原点回帰のパーカー被りなんですね。やっぱりAYUSEと言ったらこの構図が抜け切れませんw
また金が無いのでチェック出来てないわけですが、1st以上にバランスが整った傑作みたいですね。と言うか前作は通して聴いたときの印象が割と薄かったのですが、今回は楽しめそうです。でもM3-5の曲名は見た時に???ってなりますよねww
しかも完全にチェックしそびれてたんですが、高野寛にajapaiもいるんですね。やっばい買おうかな…どうしようかな…w
( 2009年11月20日 10:59 [Edit] )
パン助 | URL | -
Re: AYUSE KOZUE 『Simply Good』
>>そうる2000さん
おっ、かなり絶賛してますねー(・∀・)
まさにバランス感覚の勝利ともいうべき1枚だと思います。節操なく挑んでいながら、しっかりAYUSE色が出ている点なんかは、もうさすがとしか言いようがありませんね。
「トオリアメ」は俺も初め聴いたとき若干違和感がありましたが、その反面、彼女らしいっちゃらしいかなぁという気もしますw
「ONE」は正直シングルの時点ではさほどピンと来なかったんですが、アルバムを通して聴くと、もの凄く意味をなしてくるというか、とにかく存在感が半端ないっすw
「バンビのしっぽ」のアート可愛いですよねw
ああいうのドンドンやって欲しい!
( 2009年11月20日 14:51 [Edit] )
パン助 | URL | -
Re: AYUSE KOZUE 『Simply Good』
>>501さん
言われて気付いた俺遅!w
思いっきり「boyfriend」ですねww
確かに今作と聴いた後だと、前作って割と薄味な印象を受けますね。シングル曲満載すぎて、アルバム曲が際立ちきっていなかったのが一番の要因かも。その点今作は新曲もタップリですし、何より振り幅が超でかいので、色んな視点で楽しめると思いますよ!正直買いです(・∀・)
( 2009年11月20日 14:55 [Edit] )
*Jewels* | URL | P5Y6osyI
気になる~
木津も、そうる2000さんも絶賛してて更に気になります
わたし好みな感じ?(笑)
( 2009年11月20日 16:12 [Edit] )
パン助 | URL | -
Re: AYUSE KOZUE 『Simply Good』
>>ちえりさん
もっと気になれー(・∀・)
あの空気感は、ちえりさんも絶対気に入ると思う!
( 2009年11月20日 17:02 [Edit] )
こわもて | URL | IjUZIPhA
Re: AYUSE KOZUE 『Simply Good』
初KOZUEさんは大変よろしゅうございました(´∀`)
バランス感覚いいですよねー。
良い意味で自作自演アーティストっぽくない、
ポップ&カラフルで間口の広いアルバムだと思いました(・∀・)
( 2009年11月20日 17:32 [Edit] )
パン助 | URL | -
Re: AYUSE KOZUE 『Simply Good』
>>こわもてさん
それはそれは良かったですね(´∀`)
彼女のポップさって、本当唯一無二というか、誰にも醸し出せない味わいなんですよねぇ。それを多彩な制作陣が上手いこと纏めてくれてるので、より一段階上のクオリティのものが出来たんだと思います!
( 2009年11月20日 21:10 [Edit] )
ピタ | URL | -
Re: AYUSE KOZUE 『Simply Good』
時間の都合でまだ1回しか聴けてないけど
「How Beautiful」がすごい耳に残った!
「バンビのしっぽ」のアートワーク可愛い(´∀`)
逆に「とおりあめ」とか「ONE」の絵は
普段自分が描く絵に似た気持ち悪さを感じて
ちょっと親近感が湧いたwww
( 2009年11月21日 10:05 [Edit] )
パン助 | URL | -
Re: AYUSE KOZUE 『Simply Good』
>>ピタ君
妙にヤミツキになるよねw>How Beautiful
ちょwwピタ君もあんな絵書くんかww
凄い独特よなぁ~見てて心なしか不安な気分になるw
( 2009年11月21日 17:54 [Edit] )
hirontier | URL | mQop/nM.
Re: AYUSE KOZUE 『Simply Good』
僕も早速ゲットしてきました!!(初回盤)
"あのねのね"がヤバイです!!
可愛らしいのに切ない....こんな世界観を見事に表現できるのはAYUSEさんだけです\(^o^)/
余談ですがこの曲が使われて本人出演のヘッドフォンのCM動画がYouTubeにありました。
それにしても"ONE"の神っぷりには同感です!!
電車で聴いて涙出そうになった自分(笑)
これからPV観てまた泣きます(^^)v
( 2009年11月21日 21:58 [Edit] )
パン助 | URL | -
Re: AYUSE KOZUE 『Simply Good』
>>hirontierさん
「あのねのね」最高ですね!
タイトルのへんてこさに反して、彼女のストイックな制作ぶりが窺える1曲だと思います。
これCMに起用されてるんですね!知らなかったですw
「ONE」はシンプルな作りなだけに、ジンワリとストレートに沁みますよね。このアルバムを聴いてから、俺も再評価するようになりました。
( 2009年11月22日 16:41 [Edit] )
cozey | URL | XQHZ9Q/.
Re: AYUSE KOZUE 『Simply Good』
こんばんは。
本当は発売日に購入する予定だったんですが、いろいろとあり昨日購入。でもまだ
聞いていません・・・。皆さんの評価が高い様なので期待して聞きます!!
( 2009年11月23日 01:34 [Edit] )
パン助 | URL | -
Re: AYUSE KOZUE 『Simply Good』
>>cozeyさん
こんちゃ!
俺は通販で買ったんですが、近所のCD屋には置いてなくてビックリしました。
結構そういう人多そうですね。
他の皆さんが仰るとおりの素晴らしい作品なので、期待してお聴きくださいませ♪
( 2009年11月23日 06:16 [Edit] )
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