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EMI MARIA 『CONTRAST』

2010年03月04日 22:56

CONTRAST  

EMI MARIAのニューアルバム『CONTRAST』(10.03.03)をレビュー。
シングル2作を含む、メジャーデビュー後初となるアルバム作品です。

1. Focus on Me
2. One Way Love
3. Show Me Your Love
4. Call Me
5. Change My Life
6. Time is Over
7. Get on My Bus ~でも It's Alright~
8. We Standing Strong feat.JAY'ED
9. Darknessworld feat.般若
10. S-Girl
11. So stupid
12. メリーゴーランド
13. 運命にはぐれないように
14. Have You Ever

「いかに自分を曲げずにメジャー・フィールドでR&Bを表現するか。私は逆にそこをやっていくべきだと思ったんです――」タワレコのフリーペーパー「Bounce」の最新号に掲載された、彼女のインタビュー記事からの一節です。大体の自由が利くインディーズ・シーンに別れを告げ、大衆を少なからず意識するため、細かい制約の多いメジャーへと降り立ったのが昨年のこと。早速、新章第1弾となったデジタルシングル「One Way Love」では、それまでに垣間見せもしなかった明快なポップ・アプローチを仕掛け、彼女なりの「メジャーの歩き方」を、ありありと提唱する事に成功しています。自分の事を「頑固」と分析する彼女が、自身の新たな名刺代わりとなる今作で、果たしてどのようにR&Bを見つめ直し、捉えているのか。天賦ともいえるその才能のフレキシビリティが、今回のレビューによって、少しでも繊細に伝われば幸いです。

1. Focus on Me
STY印のバキバキサウンドでのっけからぶっ放す、豪快なる畳みかけR&B Shit。
従来=インディ時代の彼女なら、おそらく1曲目からこんなに攻めあげたりはしないでしょうね。目覚ましいアレンジで取っつきやすかったし、良い選択だったと思います。


2. One Way Love

ガーリーなEMI嬢の歌唱が心くすぐる、記念すべきメジャー第1弾シングル(配信のみ)。
ポップスに傾倒したメロディーは、初めこそ違和感ありありで、やっちまった感が拭えそうになかったんですが、聴き込む内に、すんなり身体に馴染むようになりました。


3. Show Me Your Love
異性への一途な思いを書き綴った、愛らしさ溢れるミドルダンサー。②の系譜をスムーズに継承した、キャッチーなメロディーの感度も上々で、彼女の女の子らしさが目一杯体現された1曲だと思います。プロデューサーであるAILIが、何気にシングル2曲ともを手がけちゃってて(②③)、地味にスゴい。

4. Call Me
「会えないほど 君を想うよ」と、逆境にも負けない芯のある女の子を演じる小綺麗R&Bミッド。
この曲に関しては、とにかくコーラスの積み方が憎らしいほど巧くて、聴いてて参っちゃいましたw さすがSTY氏!

5. Change My Life
一方、有望株のUTAが手がけたのは、グロッシーにキメた乙女系サウンドに、EMI嬢のタフなボーカルが乗っかったダンサブル・ナンバー。ただ必要以上に華美な気がして、正直現時点ではあまり好きではない曲なんですが、こういう晴れ晴れしたトラックに堂々と跨ったEMI嬢は、②同様やけに斬新に映ったのでまあ良しw にしてもUTA氏はほんま4つ打ちが好きやなぁw

6. Time is Over
ここから流れは、気持ちヘビーで翳りのある空間へとシフト。
「私は金づるだったわけ?ふざくんな!」と、愛想を尽かした恋人へパンチのある台詞をお見舞いする今楽曲は、その第2ゾーンの象徴ともいえる1曲で、随分と粘着質に谺する「LOVE LOVE LOVE・・・」のコーラスが、形容しがたいリアルなおぞましさを運んでくれますw 前作で言う「A×H×O」のポジションに近い曲かな。

7. Get on My Bus ~でも It's Alright~

「あなたの歌は 学園祭以上アーティスト未満」「狙ったわりには売れない曲」など、シーンの実情を嘆くかのように、極めて手厳しいフレーズを矢継ぎ早に飛び交わせるウネウネミッド。ただ本人曰く、歌っている内容は特定のアーティストへ向けたディスではなく、「私はメジャーでグッド・ミュージックを提供していくっていう決意表明」とのこと。

8. We Standing Strong feat.JAY'ED
客演がJAY'EDなら、曲は勿論甘~いバラード・・・かと思いきや、「人は誰も皆、生まれながらのサバイバーなんだ」と、2人揃ってシリアスなメッセージを掲げる閉塞トラック。いや~完全に意表を突かれましたね。でもこのまさかの内容との取り合わせが、BL製の切れのあるトラックも後押しして、奇跡的な説得力を放出しているから素晴らしい。

9. Darknessworld feat.般若
「陰」なゾーンも、いよいよ終演へ。
オートチューンを駆使した、アンニュイさ立ちこめるアプローチの今曲では、「戦争」「ドラッグ」といった悩ましいワードを持ち込み、不条理な世の中が、実に生々しい視点で抉られています。彼女のジャーナリズムが半端なく浮彫りになっている点や、狂犬・般若がこれまた痛烈なフロウで加勢している点など、HIP HOP解釈を以て挑むと、より一層味わえる要素がてんこ盛りです。ちなみにトラックアレンジは、EMI嬢自身によるもの。

10. S-Girl
ファルセット使いのメロウなHookが、一連の流れで凝ってしまった心をそっと鎮めるチル要員。
DJ NAOtheLIZAの作るトラックは、やっぱりスローが一番活き活きしてます。

11. So stupid
「自分の浮気が原因で関係がこじれた癖に、何故か最後まであっけらかんとした態度の女」が主人公のリリックに、イライラすること必至なサイバー・スロー。こういう楽曲は彼女の骨頂なので、情感ある節回しもお手の物ですね。流石のクオリティです。

12. メリーゴーランド
エレピを主軸とした簡素なトラックに、分厚いコーラスワークを宛がった3拍子バラード。
彼女のボーカルの持つ流麗さをことごとくフォーカスしているので、ロマンティックな雰囲気は一入です。

13. 運命にはぐれないように
聴いた後に感動的な余韻が訪れる、彼女渾身のラブバラード。
ストリングスの醸す仰々しさがしんみりと心地よくて、涙がちょちょぎれます。

14. Have You Ever
ラストはOPチューン①も手がけた、STYによる直向きなR&Bスローで幕引き。
ピースフルなギミックがふんだんに盛り込まれているので、⑧の鈍重な空気を味わった後に聴けば、良い感じに感覚が中和出来ていいんではないでしょうか。


以上、全14曲収録です。
「CONTRAST=対比」というタイトルを冠しているだけあって、構成にしっかりとメリハリが効いているし、何よりどの楽曲も、作風がすこぶる丁寧で紳士的なんですよねぇ。終始妥協する事なく制作作業を行っていたのが、すんなりと目に浮かびます。そして特筆すべきは、やはり彼女の歌声!どんだけ使い分けるんだよぉぉ~とこちらがちょっとオドオドしちゃうぐらい、各楽曲とも、場を弁えた婉美な歌いっぷりで魅了してくれました。そういう点でも、今回の楽曲の手広さは、非常に効果的に作用していると思います。一時は「今まで培ってきた、正統なR&B道は諦めちゃうのかな」なんて懸念もあったんですが、どうやらそんな必要は、一切なかったようです。これが彼女の呈する"R&B"なら、もうとことんついていくほかないでしょう!「頑固」だからこそクリア出来た、メジャー's R&B発の絶異作、是非ご賞味を!



◆INDIES MINI ALBUM 『Between The Music』のレビューはこちら
◆INDIES FULL ALBUM 『A Ballad Of My Own』のレビューはこちら

★★★★★★★★★☆
◆Official⇒http://www.emimaria.com/

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コメント

  1. 501 | URL | Lis/V8ZU

    意外な高評価キタコレ!
    One Way Loveをちらっと聴いたときは一人勝手に\(^o^)/とか思ってたんですが、
    全く杞憂だったみたいですね!
    ジャケットといい、こんなに格好良いアーティストだったとは正直予想外でした、すいません。

    前作アルバムも結局つまみ喰い程度でしか聴いていませんでしたし、これを機に、エミマリワールドに没頭したいと思います!

  2. ケンイチ | URL | -

    >>501さん

    >>One Way Loveをちらっと聴いたときは一人勝手に\(^o^)/とか思ってたんですが、

    同じく思ってましたw
    ただ今思うと、ああいうアプローチも少なからず必要だったんだなぁと切に思います。
    実際、今作を通して「One Way Love」を聴いても、全然違和感がないんですよね。

    今作を堪能する際は、是非インディ時代のアルバムもあわせて聞かれることをオススメします!何だかんだでインディの方が輝いてるのは間違いないのでw

  3. YACK'N | URL | mQop/nM.

    『One Way Love』は中盤の展開を踏まえて聞けば全然普通に聞けますねw 『Focus on Me』には久々に初恋を思い出させてもらったし♪(笑) と思ったらEMI MARIA本人のトラックには般若がラップしてるわで、この子やっぱ凄い!!(後半のスロー⑪⑫⑬も最高でした♪)

    あと『Get on My Bus』は表向き決意表明を謳ったEMI MARIA嬢のナイス挑発だと自分は捉らえていますw スイーツ系R&Bの方々に対して「あなたにコレが出来るの?」と遠回しに言ってるようにも…(トラックの移り変わりがツンデレというか小悪魔っぽいのが尚更ねw)

  4. YACK'N | URL | -

    間違えました↓↓

    『Focus on Me』じゃなくて『Change My Life』でしたww

  5. ケンイチ | URL | -

    >>YACK'Nさん
    そうなんですよ、アルバムって全体の流れこそが核ですから、それを踏まえるとかなりスムースな聴き心地なんですよね~>One Way Love


    『Get on My Bus』は実際の所そんな感じでしょうねww
    ああいうあからさまな面を見せてもらって、ますます彼女のことが好きになりました。
    スイーツ(笑)シンガーたちには、是非見習って頂きたいっ!w

  6. ぶる~ | URL | -

    インディーズの頃からライブでも聴いてますけど、実はそんなに興味なかったんですよねwww
    でも最近の配信曲などを聴いてるうちに、期待値は高まってたのですが・・・・

    なかなかイイですね! ちゃんと全部聴いてみよ。
    とりあえず○ルマ状態にならなくて良かったと。

  7. ケンイチ | URL | -

    >>ぶる~さん
    彼女って実力があると思うんですけど、どうもリスナーから見向きされていない印象があるんですよねw それが凄くもどかしいですw

    今回はメジャーにしてはなかなか凝った1枚になっているので是非!

    テル○のように、今後ラブソングで味を占めないことを願います・・・。

  8. megu83 | URL | -

    EMI MARIAワールドに脱帽です!

    私もつい最近EMI MARIAのアルバム揃えましたw
    EMI MARIAがこんなにカッコイイアーティストだなんて思いもよりませんでした。
    最近スィーツ(笑)R&Bアーティストが増えて、J-R&Bが「え?何時からこうなったの?」と疑問に思えて仕方なくてマンネリしていたのですが、こんなにカッコイイJ-R&Bアーティストが出てきた事が嬉しいです。このアルバムで一気にEMI MARIAにハマりました。
    Get on My Bus ~でも It's Alrightは現在の音楽シーン(特にスィーツ(笑)歌手)にズドンと一言ご意見してくれているみたいでツボですw
    夢見がちなスィーツ(笑)歌手にもっと現実を見ましょう!と彼女を見習って欲しいのは私も同感ですw

  9. ケンイチ | URL | -

    Re: EMI MARIAワールドに脱帽です!

    >>megu83さん
    このアルバムは、今となっては本当にクラシックです!
    メジャー一発目ということもあってか、テイストから歌い方まで手広く構えられていて、何度聞いても飽きません!当時「Focus On Me」「Call Me」あたりには本当にお世話になりました。現在産休中とのことですが、早いところ復帰作を聴かせて欲しいですね!

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